企業や商品の価値観にもとづく永続的なブランドとストーリーを開発し、顧客と社員の心を動かします。
ストーリーとは企業や商品が何者かを伝える全てのものです。
文章化された物語だけではなく、企業活動全体を含むものです。
創業者はどんな思いで商品をつくったのか、
社員はどのように顧客に対応しているか、
企業はどんなビジョンを掲げているか。
こうしたストーリーによって顧客はその企業の印象を形成します。
モノや情報が溢れた現代では、差別化された唯一無二の存在であると認識されなければ、選ばれません。
ストーリーによるブランディングでは、まず企業がどうありたいのか、どう見られたいのかを明確にし、コンセプトを定義します。
そして、それを実現するための戦略に基づくストーリーを創造し、最適な手段で発信しブランドを確立していきます。
ブランディングにストーリーを活用することの1番のメリットは、顧客の心を動かせることです。
人間は論理的に決断しているように見えても、無意識のうちに「好き・嫌い」の感情の影響を受けています。
なぜなら感情は生存本能に働きかけるシグナルであるため、行動に結びつきやすいものだからです。
そして、事実の羅列よりもストーリーのほうが、人の心が動きやすいことが、心理学をはじめとした幅広い研究で示されています。
たとえば腕時計を売るとき、スペックの高さという事実を伝えるよりも、人類初のエベレスト登頂に成功した登山家がつけていたというストーリーを伝えるほうが売れるのです。
ストーリーを知ることで、その商品を選ぶことが「私は冒険心に溢れた人間である」という自己表現となるからです。
このように、ストーリーは顧客の選択に意味を与えるものなのです。
経営者が企業理念やビジョンを繰り返し訴えても、社員に浸透しないことがよくあります。
なぜなら社員にとってそれらは単なる建前や綺麗ごとでしかないからです。
具体的にどのように行動に落とし込めば良いか分からないのです。
企業理念やビジョンを浸透させるには、それを体現したストーリーを共有しなければなりません。
たとえば「お客様に非日常の感動を」という理念を策定しているなら、お客様の誕生日にサプライズをして喜ばれたストーリーを共有するのです。
こうしたストーリーに触れ続けることで、社員は日頃から「お客様のためにできることはないか?」という視点を持つようになります。
それだけではなく、そこで働くことに誇りを持てるようになります。
また、外部にストーリーを発信することで、そこで働きたいという人も増え、採用もしやすくなるのです。
ストーリーによるブランディングとは組織を変革することでもあるのです。

